諸国神社めぐり

金毘羅信仰

一般には,讃岐の金刀比羅宮(ことひらぐう)すなわち金毘羅大権現を尊崇する信仰。
「金毘羅」は,元来は仏教由来の神で,kumbhira は鰐を意味する。つまり金毘羅信仰は一種の竜神信仰であり,ゆえに広く船舶関係者の尊崇を集めることになった。また水にかかわることから,農業神としても信仰された。
大物主命が祭神となっているのは,それが金毘羅神の垂迹だとされたからである。大物主命は三輪山の神で,『日本書紀』(巻五)に蛇体として登場しており,やはり水に関係する。

讃岐(香川県仲多度郡琴平町)の金毘羅大権現は,大物主命と崇徳天皇を相殿に合祀しており,中世以降,海上安全や祈雨の神として全国に勧請された。
明治になってからは,仏教色が排され「権現」を付けず,金刀比羅宮と呼ばれるようになった。
各地に勧請された神社は,金刀比羅,金比羅,金毘羅,琴比羅,琴平など,さまざまな表記がある。
→公式サイト:金刀比羅宮(外部サイトに移動します)

新潟市の金毘羅神社(一部)〈新潟市神社総覧より〉


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