新潟市神社探訪

金刀比羅神社(新潟市中央区西厩島町〈にしうまやじまちょう〉)

金刀比羅神社鳥居
金刀比羅神社は,「こんぴら通り商店街」の一隅に鎮座する。この商店街は,かつては映画館や芝居小屋があって賑わったらしい。
「神社明細帳」に「新潟区新潟西厩島町 無格社・金刀比羅神社」とある。
当社の発祥は古いが,詳細は不明。
創立時は古新潟の地に鎮座し,文禄三年(1594)に古町十一番町遷ったが,寛政二年(1780)に焼失した。
その後,再建され,明治二年(1869)に現在地に移ったという。
初めは「大樂院」と称する修験の寺であったが,明治三年(1870)に金刀比羅神社に改めた。
祭神は大物主命と船玉ノ神。5月10日,10月10日に神楽の奉納がある。
金刀比羅神社拝殿拝殿の額
社殿の右に朱塗りで二層の「龍王殿」が建っているが,詳細は不明。
金刀比羅神社拝殿内部
拝殿の中に「金殿」の大きな扁額がある。

金刀比羅神社こま犬金刀比羅神社境内の怪石

境内の収蔵庫には国指定の民俗文化財奉納模型和船があり,北前船(きたまえぶね)と新潟湊のかかわりを伝えている。必見。

この一帯(西厩島町,東厩島町,北多門町,南多門町,秣川岸通,並木町から構成される三角地帯)は,江戸時代中期に信濃川の中洲が付いて形成された土地で,「厩島」と呼ばれた。
その後,島の沖にさらに中洲が付き(後の礎町通),その間を分ける水路は「他門川」と呼ばれた。
金刀比羅神社は他門川に面していたが,川は1963年に埋められ,今は幅広い車道となっている。
(参考)附近の雅名:北多門町,南多門町,秣川岸(まぐさかわぎし)町,東厩島町,並木町,雪町,月町,花町,新島町通

(新潟市中央区西厩島町2338-1:JR 新潟駅から徒歩20分。)
2002.10.17, 2004.1.1, 2015.4.26

参考:金毘羅信仰とは?


新潟市中央区(新潟市街部)神社