新潟県神社探訪

諏訪神社(新発田市諏訪町〈すわちょう〉)

新発田市諏訪町の諏訪神社随神門
諏訪神社は,新発田駅(JR羽越本線・白新線)の西300メートルに西向きに鎮座する。
大和朝廷の北方経営にともなって信濃国から動員された人々が故国をしのんで信濃の諏訪神社を勧請したのが当社の発祥と伝える。現在の北蒲原郡聖籠町の諏訪山が故地だとされる。(→諏訪山の神明社
戦国時代にこの地に勢力を張った新発田氏は諏訪社を篤く信仰した。その後,新発田を治めた溝口氏が,新発田城内に遷して祭った。現在地に遷座したのは元禄年間である。
当初の祭神は建御名方命と八坂比売命であるが,後に新発田藩祖の溝口秀勝公(溝口大祖神)も合祀された。
新発田市諏訪神社の鳥居
(→ビアンベール新発田店による写真の盗用
随神門をくぐると朱の鳥居と拝殿が見える。
新発田市諏訪神社鳥居(冬)新発田市諏訪神社拝殿
社殿は,2001年11月5日未明に不審火で焼失したが,市民の寄付金等により2004年に再建した。
新発田市諏訪神社本幣殿新発田市諏訪神社本殿
拝殿と本殿をつなぐ幣殿はかなり大きい。

諏訪大社秋宮から贈られた御柱新発田市諏訪神社御柱新発田市諏訪神社御柱
拝殿の前には,諏訪大社から贈られた御柱が立っている。社殿再建以来,六年ごとに諏訪大社から譲り受けているようである。
左から秋宮二之柱(2004年下賜),秋宮一之柱(2010年下賜),春宮一之柱(2016年下賜)。

新発田市諏訪神社境内末社
猿田彦大神と古峯大神を祭る境内末社。
新発田市諏訪神社境内の稲荷神社鳥居新発田市諏訪神社境内の稲荷神社社殿
境内に祭られている稲荷神社(宇迦之魂命)。左の石碑は,新発田で「義民」として慕われている大竹与茂七を記念して平成五年(1993)と二十五年(2013)に建てられたもの。
与茂七は南蒲原郡中之島(当時は新発田藩領)の名主だが,百姓一揆を煽動した罪で刑死し,後に名誉回復された。
新発田市諏訪神社境内の厳島神社新発田市諏訪神社境内の五十志霊神社
鳥居の近くに厳島神社(市杵島姫命)が,その隣に五十志霊神社(新発田藩に功績のあった人々の霊を祀り,大竹与茂七も合祀された)が建っている。

(新潟県新発田市諏訪町1丁目8-9)
2007.5.4, 2011.8.27, 2018.2.2

しばた おすわさま ─ 諏訪神社 ─(公式サイト)


旧新発田市(市街)神社