にいがた百景2

藤ノ木権現の藤(三条市井栗〈いぐり〉)

三条市井栗の藤ノ木権現全景
「延喜式」にも記載される古社・伊久礼神社の北東1.5キロメートルの水田地帯に藤ノ木権現と呼ばれる小祠がある。
ここは伊久礼神社の故地であるともされている。『万葉集』の大原高安の歌に見える「伊久里の森の藤の花」はこの地の藤を読んだものとする説がある。
現在も藤ノ木権現の横に藤の古木が枝を広げている。
藤ノ木権現万葉の藤の花
「伊久里の森」については,穴栗神社(奈良市古市町),栴谷神社(富山県砺波市井栗谷)という説もあるが,地元では三条市井栗とする説が支持されている。
とはいえ,藤ノ木権現のすぐ横で大規模な道路建設工事がおこなわれており,この地から「万葉の風情」が失われるのは時間の問題である。

妹我家尓 伊久里能森之 藤花 今来牟春毛 常加久之見牟
(妹が家に 伊久里の森の 藤の花 今来む春も 常かくし見む)
万葉集・巻十七

(新潟県三条市井栗)
2006.5.20


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