新潟県神社探訪

神明宮(胎内市熱田坂〈あつたざか〉)

黒川村の神明宮
神明宮は,旧黒川村の胎内(たいない)スキー場近くに鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「北蒲原郡熱田坂村字野中 無格社・神明宮」とある。
祭神は天照皇大御神である。
「延喜式」所載の沼垂郡五座のひとつに「川合神社」がある。
これには論社があり,ここから1キロメートルほど上手に鎮座する川合神社と当社である。(さらに新潟市沼垂東の乙子神社をそれに当てる文献もある。)

黒川村神明宮本殿神明宮拝殿内部
本殿の破風板には鞭掛が施されている。

なお,式内「川合神社」に関する伝承として,天武天皇の御代,役小角(えんのおづぬ)が風倉山(胎内川の上流で当社の南方8キロメートル)に登って熊野久須毘命(クマヌクスビ。アマテラスとスサノヲのウケヒで生まれた神)を勧請したのを起源とする説がある。
また,風倉山の三峰の神,風倉神,大山祇神,三熊野神を祀ったともいう。
今,神明宮の境内に「風倉山三峯神宮」「古峯神社」と刻された石塔がある。

(新潟県胎内市熱田坂421)
2003.2.2,2004.5.2

参考:神明宮とは?


胎内市(旧 黒川村)神社