大分神社探訪

熊野社(豊後大野市大野町十時〈おおのまちととき〉)

豊後大野市大野町十時の熊野社
熊野社は,旧大野町の十時地区に鎮座する。
伊邪那伎尊,事解男神,速玉男神を祭神とする。
伝承によると,慶長六年(1601),当地の者が紀州の熊野神社に参籠して霊夢を得,元和八年(1622)に熊野社より分霊して社殿を造営したのが起源である。
明治九年(1876),本村字山の宮に鎮座する豊尾社に合併となったが,同十九年に復旧の許可を得,翌年(1887)還座した。
平成十九(2007)に「還座祭」がおこなわれたようで,境内に記念碑がある。
豊後大野市大野町十時の熊野社社殿豊後大野市大野町十時の熊野社拝殿内部
拝殿内の額には「熊野権現宮」とある。
豊後大野市大野町十時の熊野社本殿豊後大野市大野町十時の熊野社本殿背後の石祠
本殿の背後に石の祠が祀られている。背後の断崖に岩穴があり,そこに三体の龍神があり,これを神霊とするという。

豊後大野市大野町十時の熊野社本殿の脇障子(左)豊後大野市大野町十時の熊野社本殿の脇障子(左,部分)豊後大野市大野町十時の熊野社本殿の脇障子(右)
本殿の脇障子は,左右が異なる技法で造られている。

(大分県豊後大野市大野町十時)
2010.2.14


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