大分市神社探訪

大国社(大分市古国府〈ふるごう〉)

古国府の大国社鳥居
大国社は,JR(久大本線)古国府駅の南1キロメートルに鎮座する。大国主命(大己貴命)を祭神とする。
建久元年(1190)の創建と伝えられている。
地元では古来「インニャクさま」と呼ばれてきた。インニャクとは「印鑰」で,朝廷から赴任した国司が管理する印章や倉庫の鍵にかかわる言葉だともいう。宮崎県西都市にも大己貴命を祭る印鑰神社がある。
当社の鎮座地が「古国府」であることから知られるように,かつてこの近辺に国府があった。それが廃されたあとも「印鑰」が貴重かつ神聖な宝物として崇拝の対象になったのが当社の発祥とかかわるのではないかとも考えられるのである。
古国府の大国社拝殿正面古国府の大国社本殿
境内に「御鎮座八百年記念碑」(1990年)も建つ古社だが,社殿は簡素である。
大国社拝殿と本殿を横から
社殿を側面から見る。

(大分市古国府)
2008.3.30


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