大分市神社探訪

丸山神社(大分市今市〈いまいち〉)

丸山八幡社参道入り口
丸山神社(丸山八幡神社)は,旧野津原町(のつはるまち)の今市に鎮座する。
当社は,慶長年間(1596-1614),肥後藩主の加藤清正が菅原道真公を祀ったのが発祥とされる。したがって本来は天満社(天神社)である。
万治三年(1660),岡藩主の中川久清は,陽明学者の熊沢蕃山を招聘した。蕃山とそれを迎える中川久清の一行がこの地に宿泊した。藩主が宿泊した庄屋の当主は,久清に八幡社の建立を願い,許された。そこで竹田の城原八幡宮から分霊し,現在地に八幡社を創立したのである。
以後,中川氏は参勤交代のつど八幡神に祈願し,しだいに天満社より八幡社が重んじられるようになった。明治二年(1869)に両社を合併して丸山神社と改称したが,現在もなお「丸山八幡宮」と呼ばれている。
明治になって村内に点在する神社を多く合併したため,現在の祭神は,菅原道真公に加えて景行天皇,仲哀天皇,神功皇后,応神天皇のほか,大歳神,高龗神,大山祇神,稲倉魂神である。
当社は,社殿よりも楼門が有名である。(→丸山神社楼門

丸山八幡社社殿丸山八幡社拝殿正面
簡素な拝殿の奥に流れ造りの本殿が建つ。
丸山八幡社丸山八幡社拝殿向拝装飾
拝殿は簡素だが,手の込んだ装飾が施されている。虹梁の飾りは牛か?

丸山八幡社本殿丸山八幡社本殿の細部
本殿は両流れ造りに近い。

(大分県大分市今市)
2008.3.29


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