大分市神社探訪

弥栄神社(大分市上野〈うえの〉)

弥栄神社
弥栄神社(やさかじんじゃ)は,上野の丘の墓地公園の東の森の中に鎮座する。もと祇園社と称し,鳥居の額束にも「祇園宮」とある。
光仁天皇の宝亀年間(770-781)創立と伝える。当時は岩屋寺の境内(今の円寿寺の東側)にあった。素盞嗚命,大己貴命,稲田姫命を祭る。
建久年間(1190-1199)疫病があり,大友能直が京都祇園社から分霊して社を再興し,領地を寄進したという(『雉城雑誌』)。
今も祇園という地名が残る。墓地公園の小山を「祇園山」と称したらしく,旧制大分中学校の応援歌にも「祇園山頭秋更けて 英雄墓に言問へば 松吹く風に恨みあり」と歌う。
(→祇園信仰とは?

島津氏の侵攻のさい(1586)火災を被り,元和四年(1618)府内藩主竹中氏により現在の地に再建された。その後も古国府の利光氏や配流中の松平忠直の寄進などによって楼門や神殿が造営された。現存の建造物はその時のものだともいう。
明治期までは,山鉾をともなう盛大な祇園祭が催され,境内は露店でにぎわい,付近には参詣者を泊める宿もあったという。
明治六年(1873)に郷社に,大正五年(1916)には県社に列せられた。

弥栄神社
弥栄神社楼門弥栄神社楼門唐破風
楼門は寛永二年(1625)に近郷の人々の寄付を集めて建てられたが,遠く大野,直入,海部,速水などからも寄付があったという。疱瘡を鎮める神として広く信仰を集めていたらしい。
弥栄神社狛犬弥栄神社狛犬
楼門を守る一風変わった狛犬。

弥栄神社の社殿弥栄神社本殿
拝殿,本殿とも重厚な造りで美しい。

境内社が多く,貴船社,厳島社,御坂社,金比羅社,諏訪社,天満社,八雷神社,木花咲耶姫社,稲荷社の九社を祀る。

(大分県大分市上野,JR大分駅より徒歩25分)
2002年3月31日,2006年12月19日


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