諸国神社めぐり

諏訪信仰

諏訪大社上社本宮
諏訪信仰の起源は長野県諏訪の諏訪大社にある。竜神あるいは霊蛇にかかわる信仰から発生したとも思われる。
祀られているのは建御名方・健御名方(たけみなかた)神で,この神は大国主神の子である。
建御名方神は,国譲りを迫る建御雷神(たけみかづち)と出雲の地で争ったが敗れた。建御名方神は信濃の諏訪湖に追い詰められて服従し,この諏訪の地にとどまって祭祀を受けることになったとされている。

後世,諏訪の地を本拠とした諏訪氏(鎌倉幕府の御家人となった)が氏神として篤く信仰したことにより,軍神としての諏訪信仰が武家社会の間に広まった。
それにともなって,坂上田村麻呂の蝦夷征伐のさいにこの神の導きがあったという伝承も発生し,関東・東北の豪族が諏訪神社を勧請したり,各地の鎌倉御家人が領地に諏訪社を建てて祀ることも広まった。
また,神事の中に狩猟をともなう儀式があることから,狩猟神としての信仰も発生した。日常的に殺生と向き合う武士や猟師の信仰を集めることにもなったのである。

諏訪神社は全国に約五千社を数える(合祀されたものや境内社などを含めると一万社を超える)とされるが,信越地方には特に多い。長野県に千百社,新潟県には千五百社あるとも言われる。当サイトの新潟市神社探訪は,平成十六年の広域合併以前の新潟市内の神社を網羅する(240座ほどを掲載)が,そのうちの約70座が諏訪神社の系統である。

諏訪大社(公式サイト)


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