当館の正式名称は，新潟大学旭町学術資料展示館である。新潟大学が所有する学術資料を広く市民に公開展示するために，2001年12月にオープンした。だれでも利用でき，しかも入館無料だが，一般にはあまり知られていない。ちょっと風変わりな「穴場」的スポットとなっている。
昭和四年（1929）建築の鉄筋コンクリート構造で，国の有形文化財に登録されている。
新潟師範学校の創立五十周年を記念して建てられたものである。昭和初期に流行したネオ・ゴシック様式を伝えている。
背後に木造の和風建築が連結された折衷様式であったが，木造部分は老朽して取り壊された。
場所はしょうこん坂を上り詰めたところで，近くには日本海タワー，坂口安吾碑，戊辰戦争殉難者墓苑，新津記念館，會津八一記念館などもあるので，散策の途中に立ち寄るのもいい。
狭いスペースに，人骨のコレクション，考古学関連資料，古文書類などの貴重な学術資料があふれかえっている。
圧巻は，旧制新潟高校などで使われていた理科や心理学の実験器具の数々だ。
「高性能の道具は姿も美しくあるべきだ」という当時の職人魂が伝わって来る，みごとな工芸品である。道具や機械に対する観念が，今と昔では違っていたようだ。
鶴田逸亭先生遺作展（2015年11月）
附近の観光スポット：新津記念館，戊辰戦争殉難者墓苑，坂口安吾碑，日本海タワー，横田めぐみさん拉致現場
（新潟市中央区旭町通二番町746，JR 新潟駅から徒歩35分）
2002.8.3, 2006.8.27, 2007.7.13, 2015.11.13
→新潟大学旭町学術資料展示館（公式サイト）