にいがた百景

柳並木が美しい四番堀(新潟市中央区)

四番堀(広小路堀)跡
かつて旧新潟市街を縦横に結んでいた堀と,そこに架けられた橋々は,1960年代にすべて姿を消した。
東堀通,古町通,西堀通の九番町と十番町の間を東西に横切っていた「広小路堀(四番堀)」は,今は水こそ流れていないが,往時の姿を比較的とどめているのではないか。
(「広小路堀」の名称は,明治になって「近代化」を目指した楠本正隆県令によって「四番堀」と改称されたが普及しなかった。今も「広小路」というバス停がある。)

四番堀(広小路堀)跡かつての四番堀
写真は,広小路堀が東堀と交差点するあたりで,かつてここには東西南北の「月見橋」が架かり,人が自由に往来できるようになっていた。
白黒写真は『日本地理風俗大系 第七巻』(新光社,1930年)による(撮影場所は不明)。
広小路堀には,この月見橋のほか,「寝覚橋」「霞橋」「空見橋」などの雅名が連なっていたという。
かつての堀の姿は,美しい柳並木の助けを借りて想像するしかない。(→参考:復元された早川堀

堀の西のはずれから,広小路道が海岸に向かう。江戸時代には火葬場や牢屋敷があった場所であるが,今は西大畑公園新潟市美術館として整備され,昔の面影は消えたようである。
→関連情報:一番堀早川堀三番堀(新堀)

(新潟市中央区東堀通九番町:JR 新潟駅から徒歩30分)
2002.10.13,2006.8.23


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