草薙社(くさなぎしゃ)は,神山地区に赤塚が割り込んだ地域(坪山地区)に鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「西蒲原郡赤塚村字坪山 無格社・草薙社」とある。
天明五年(1785)の創立である。口碑に,慶長年間(1596-1615)の当地開墾の際に創立したとも伝える。
祭神は大己貴命で,坪山地区の産土神である。
妻入りで建つ社殿は北東を向く。
〈備考〉
一般的には草薙神社といえば,日本武尊(ヤマトタケル)を祭る静岡県清水市の草薙神社である。
ただし越後では,弥彦神社の主祭神・天香山命の曾孫である天戸国命(アメノトクニ)を祭る神社を草薙神社と呼び,これを勧請した草薙神社も新潟には多い。
しかし,当社の祭神は上記のいずれでもなく大己貴命である。大己貴命を祭神としながら草薙神社を社号とするのは不審である。
(新潟市西区赤塚1809)
2003.4.7, 2017.4.28