塚之宮八幡宮(つかのみやはちまんぐう)は,えちごトキめき鉄道(妙高はねうまライン)北新井駅の東3キロメートルに鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「中頸城郡針村字板倉宮ノ前 村社 八幡宮」とある。
創立年月は不明であるが,京都の岩清水八幡宮を勧請したと伝える。
明治五年(1672)に旧柏崎県において村社に列し,同六年に新潟県下で村社となった。
祭神は品陀和氣尊で,合殿に豐受大神と健御名方命を祀る。
「明細帳」には境内社三社が記録されている。
諏訪社(健御名方命),稲荷社(宇迦御魂命),大國社(大国主命,少彦名命)で,いずれも石祠である。
今は本社に合併されているのであろうか。未確認。
社殿は古墳の跡に建つ。奈良時代末期の円墳で,上部が1メートルほど削られて社殿が建てられているという。
本殿は文政八年(1825)の造営で,大工は針村の峯村七右衛門である。
昭和五十九年(1984)に旧板倉町によって文化財に指定された。
細部に優れた装飾が見られる。
境内は広い。彰忠碑がある。
水田地帯の社叢が目を惹く。
(新潟県上越市板倉区針33)
2017.9.1