巣守神社は,旧栃尾市の刈谷田川と栃尾大橋に挟まれた平地区に鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「古志郡平村字大根塚 無格社・巣守神社」とある。
正保二年(1645)創立の平村の産土神で,祭神は不詳であるが,口碑に「巣守山ノ神」とも伝える。
古くは現在地のやや南方に「守門大明神」があり,上杉氏の信仰が篤かったが,慶長三年(1598)の上杉氏の会津転封の時,大明神と宮司一族も会津に移った。
その後,あらためてこの巣守神社が創建されたのである。
明治四十二年(1909),字薬師の十二社(享保三年創立の石祠で,祭神は大山祇命)を合併した。
昭和九年(1934),地滑りの被災をうけて現在地に移転した。
拝殿内の額には「守門大明神」と書かれているようである。
本社の横に稲荷社が独立して祀られている。
(新潟県長岡市平)
2016.5.6