田中神社は,JR(信越本線)東光寺駅の北西1キロメートルに鎮座する。
神社明細帳(明治十九年)に「南蒲原郡福島新田村字道南 無格社・田中神社」とある。
創立年月は不詳であるが,この一帯の開発の功労者である田中孫兵衛を祭神とする。
また,嘉永三年(1850)年に合祀された猿田彦命,宇迦之御魂命,大宮比賣命の三柱を合殿で祀っている。
社殿の右奥に「田中廬翁頌徳碑」がある。
田中廬(たなか いおり,1845-1910)は,当社に祭られている田中孫兵衛の13世の孫である。
明治二十二年(1889)に成立した福多村の初代村長となり,治水事業や学校設立などの功績があった。
狛犬の台座には「二百五十年祭」「明治三十二年」の銘がある。
境内に「米山薬師如来」の石塔(明治26年)がある。
(新潟県三条市福島新田乙441)
2016.4.13