(ふたあらやまじんじゃ)は,JR(磐越西線)豊実駅の北東1.2キロメートル,旧鹿瀬町豊実の麦生野(むぎうの)地区に鎮座する。
社地は集落の南の水田地帯の丘で,遠くから鳥居が見える。
「神社明細帳」(明治十九年)に「東蒲原郡豊田村字田中 無格社・二荒山神社」とある。
延宝三年(1675)の創立で,麦生野の産土神である。豊城入彦命を祭神とする。もと日光神社と称したが,明治三年(1870)現社号に改めた。
社殿の額は「二荒山神社」の五文字を変形した面白いデザインである。
「明細帳」は境内社三社を記録する。熊野神社(伊弉冉尊,事解男命,速玉男命),秋葉神社(軻遇突智命),稲荷神社(倉稲魂命)で,いずれも石祠である。
「新編会津風土記」(巻百「鹿瀬組」)は「相殿二座」として,熊野宮,飯豊神を記録している。
境内に並ぶ石祠と資料に見える境内社などとの関係は不明。
社殿の前から集落方向がよく見える。
(新潟県東蒲原郡阿賀町豊実戊168番地)
2015.4.25