八幡神社は,JR(越後線)巻駅の北東5.5キロメートル,角田山の東麓に鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「西蒲原郡稲島村字八幡山 村社・八幡神社」とある。
明応年間(1492-1500)の創立と伝える稲島の産土神である。明治五年(1872)に村社に列せられた。
祭神は応神天皇である。
参道の中間に天保十五年(1844)の石鳥居があり,その先の平坦地に社殿が建っている。
拝殿から少し離れて,覆屋で保護された本殿が建っている。
鳥居の額束らしきものが置かれており,「八幡宮」と刻されている。
大正三年(1914),村内各所の神社が八幡神社に合併された。
すなわち,字上ノ原の神明社(明応年間の創立で,祭神は天照皇大神),字赤坂の神明社(永正年間〈1504-1520〉の創立で,祭神は天照皇大神),字雨池の日枝神社(明応年間の創立で,祭神は大山祇命),字諏訪の諏訪神社(文亀年間〈1501-1503〉の創立で,祭神は健御名方命),字中村の稲荷社(明応年間の創立で,祭神は倉稲魂命)である。
境内の覆屋内に,合併された五社の小祠が並んでいる。
参道の石狛犬は磨耗が進み,また年号なども不明である。
(新潟県新潟市西蒲区稲島2656)
2015.3.21