新潟県神社探訪

伊米神社(湯沢町三俣〈みつまた〉)

湯沢町三俣の伊米神社参道
伊米神社(いめじんじゃ)は,湯沢町の三俣地区に鎮座する。JR(上越本線,上越新幹線)越後湯沢駅からバスで20分の場所である。
三俣地区は,三国街道の新潟側の「三国三宿」(浅貝,二居,三俣)のひとつとして古くから栄えた宿場である。
現在は「かぐらスキー場」や日帰り温泉施設でにぎわっている。
「神社明細帳」に「越後国南魚沼郡三俣村字村 村社・伊米神社」とある。
祭神は保食命で,ほかに猿田彦命,天児屋根命,大山祇命,大己貴命,大宮姫命,事代主命,天鈿女命,天忍穂耳尊の八柱を配祀する。
「明細帳」は当社を「延喜式神名帳ニ記載ノ社ニテ」とするが,『特選神名牒』は,これを近ごろ言い出した説として,否定的である。(小千谷市桜町にも伊米神社が鎮座する。「延喜式」の「伊米神社」(魚沼郡五座の一)には論社が多く,定めがたい。)
湯沢町三俣の伊米神社遠景
社地は国道17号線の東側の旧三国街道からさらに山側に進んだ所である。
三俣地区は,大正七年(1918)に裏山からの大雪崩に襲われた(死者155人,一説に158人)。
湯沢町三俣の伊米神社社殿湯沢町三俣の伊米神社拝殿内部
拝殿内に「伊米神」と書かれた額が見える。

湯沢町三俣の伊米神社境内の石祠湯沢町三俣の伊米神社境内の石塔
境内に石祠や石塔が集められている。「八幡大神」「宗吾神社」「天満宮」などの字が読める。
湯沢町三俣の伊米神社境内
「明細帳」は境内社として琴平神社(金山彦命)を記録している。文化三年(1806)に讃岐から勧請したという。
今は見当たらないので,本社に合併されているのであろう。

(新潟県南魚沼郡湯沢町三俣182)
2014.5.31


湯沢町神社