巣守神社は,旧栃尾市の中心街の東方7.5キロメートル,塩谷川(刈谷田川の支流)と山葵谷川(同)が合流する栃尾島田地区に鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「古志郡嶋田村字上ノ山 無格社・巣守神社」とある。
祭神は橡折姫命である。嶋田村の産土神であるが創立年月は不詳。
伝承によると,勝沼元右エ門なる者が創立したものの,一家は南蒲原郡笹岡新田に移住し,その後は子孫がしばしば来村して巣守神社に参拝したという。
明治四十二年(1909)に嶋田八兵衛外新田字澤入の神明社(天照大神)を合併した。
鳥居に「巣守大神」とある。
雪害であろう。拝殿の向拝柱が大きく傾いているほか,あちこちに損壊が見られる。
拝殿前の石狛犬の台座には「嘉永七年四月」(1854)の刻銘がある。
境内には石祠と石塔が並んでいる。
(新潟県長岡市栃尾島田)
2013.5.3