新潟県神社探訪

日吉神社(阿賀野市山口町〈やまぐちちょう〉)

水原町山口町の日吉神社社頭
日吉神社は,JR(羽越本線)水原駅の北東1キロメートルに鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「北蒲原郡山口村 無格社・日吉神社」とある。
天正年間(1573-1591)の創立とも伝える。山口村は隣村の下條村の一部で,当社は下條村字山王林に鎮座した。
その後,天和(1681-1683)の頃,分村の時,現在地に遷座して山口村の鎮守となった。
以上は「明細帳」によるが,境内に建つ由緒は,遷座を承応二年(1653)とする。
初め山王宮と称したが,明治四年(1871)に社号を改めた。祭神は大己貴命である。大正九年(1920)には村社に列せられた。
大正二年(1913),字荒田の諏訪神社(創立年月不詳,祭神は健南方命)を合併した。
水原町山口町の日吉神社拝殿正面水原町山口町の日吉神社拝殿社号額
拝殿のしめ縄の形に特徴がある。
水原町山口町の日吉神社本殿水原町山口町の日吉神社拝殿向拝部分
拝殿背後に建つ本殿部分はかなり大きい。

水原町山口町の日吉神社境内社
水原町山口町の日吉神社境内社水原町山口町の日吉神社境内の道祖神
「明細帳」は境内神社を四社記録している。
住吉神社(享保五年創立,祭神は中筒男命),諏訪神社(元禄年間創立,健南方命),琴平神社(大物主命),稲荷神社(宇迦魂命)である。
現状は祠が三棟あり,「明細帳」の記載とは一致しない。中央は「道祖神」の石塔(文化十年)である。
このほか,鳥居の横には出羽三山の大きな石塔も建っている。

(新潟県阿賀野市山口町2丁目)
2013.1.27


旧水原町神社