にいがた百景2

北越戊辰戦争伝承館(長岡市大黒町〈だいこくまち〉)

北越戊辰戦争伝承館全景
北越戊辰戦争伝承館は,旧長岡市の北東端,大黒町の大国主社の隣にある。2012年5月26日に開館した。
幕末の戊辰戦争では,この一帯に同盟軍(長岡藩・会津藩等)と新政府軍(薩摩藩・長州藩等)が陣営を置き,激戦が繰り広げられた。
館内には,周辺で出土した銃弾や民家に秘蔵されていた銃などの貴重な文物が展示されており,この地の攻防戦を彷彿とさせる。

八町潟の跡
当時は八町潟という広大な沼地があり,同盟軍はここを渡って長岡城の奪還に向かった。
長岡城をめぐる争奪戦は凄惨をきわめたようである。

長府藩士の袖章と錦旗長府藩士・藤井正治の袖章(拡大)
民家に保管されていた新政府側藩士の「袖章」など。
長岡城奪還(慶応四年〈1868〉七月二十五日)のさい,長岡藩士の伊東祐國が,長府藩(長州藩の支藩)報国隊の藤井正治(23歳)と斎藤義友(年齢不詳)を斬り殺して得た「袖章」と「錦旗」。首の代わりにこれを取ったのである。
藤井正治の袖章(左)には「長岡城回復の時 北喰違門内に於て之を斬殺す 伊東祐國」と墨書されている。
戊辰戦争で使われたエンフィールド銃
エンフィールド銃は中越地震(2004年)で被災した家屋の天井裏で偶然に発見された。

戊辰戰蹟記念碑(山本五十六)
隣接する大黒古戦場パークには山本五十六(当時海軍中将)揮毫の「戊辰戰蹟記念碑」が建っている。

(新潟県長岡市大黒町39-2)
2012.11.24


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