神明宮は,JR(白新線)黒山駅の北2キロメートル,聖籠町の西端に鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「北蒲原郡藤寄村 無格社・神明宮」とある。
享保元年(1716)の創立と伝える藤寄の産土神である。「一の宮」と呼ばれてきたという。
藤寄地区には,ほかに河内社と神明宮と住吉社の三社が鎮座したが,大正四年(1915)に当社に合併した。
合併した河内社は,見附から当地に移住した人が水面に浮かぶ小祠を得て,氏神として祭ったもので,水波能賣命を祭神とする。正徳三年(1713)の創建という。
神明宮は享保十五年(1730)の創建で,天照皇大神を祭神とする。
住吉社は,享保九年(1724)の加治川破堤のおりに漂流する祠堂を見つけて祭ったという。祭神は底筒男命,中筒男命,表筒男命,息長足姫尊である。
現在の祭神は,天照皇大神,河内大神,住吉大神とされている。
拝殿には合併した神社の額も並んでいる。
欄間に龍の彫刻がある。
境内の桜は,当地の遺族会によって平成五年(1993)に靖国神社から移植されたもの。
残雪の山並みと神明宮社域。
(新潟県北蒲原郡聖籠町藤寄456番地)
2012.4.28