新潟県神社探訪

奴奈川神社(糸魚川市田伏〈たぶせ〉)

糸魚川市田伏奴奈川神社鳥居
奴奈川神社は,梶屋敷駅(日本海ひすいライン)の西200メートルに鎮座する。
社伝による当社の由緒は以下のとおり。
高皇産霊尊(タカミムスヒ)の子・意支都久辰為命(オキツクシイ)が高志国に降臨し,その子の俾都久辰為命(ヘツクシイ)とその子の奴奈川姫命がこの地を治めていたが,八千矛神(大国主)が来て,ともに国造りし,それが終わるや多布勢(たぶせ)の神沼山に岩隠れした。
その後,成務天皇の時,市入命(イチイリ)が越の国造として来たり,奴奈川姫の社を建てて祭ったという。
現在の祭神は奴奈川姫命で,相殿に大日霊命(オオヒルメ)と八千矛神を祭る。
当社は『延喜式』の「奴奈川神社」(頸城十三座の一)の論社である。当社のほか一の宮の奴奈川神社,能生の白山神社も「式内・奴奈川神社」の候補である。
糸魚川市田伏奴奈川神社拝殿糸魚川市田伏奴奈川神社拝殿屋根
拝殿屋根の紋は「榊九葉」という。
糸魚川市田伏奴奈川神社拝殿向拝木鼻(左)糸魚川市田伏奴奈川神社本殿向拝の彫刻糸魚川市田伏奴奈川神社拝殿向拝木鼻(右)
糸魚川市田伏奴奈川神社拝殿糸魚川市田伏奴奈川神社本殿
拝殿の裏に本殿が建っている。流造りの屋根が見え,下部は覆われている。

(新潟県糸魚川市田伏)
2011.7.16


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