新潟県神社探訪

川合神社(長岡市東川口〈ひがしかわぐち〉)

長岡市東川口の川合神社全景
川合神社は,JR(上越本線)越後川口駅の西300メートルに鎮座する。鉄道と国道17号線(三国街道)に挟まれた窮屈な場所である。
「神社明細帳」(明治十六年)に「北魚沼郡川口村字前嶋 村社・川合神社」とある。
社地の南には大きく蛇行する信濃川と魚野川が合流し,さらに社地の背後から松沢川が魚野川に注いでいる。
当社は古くから水の神として信仰されたと思われ,雄略天皇二十二(前五世紀)の創立と伝える。
当社を『延喜式』所載の「川合神社」(魚沼郡五座の一)とする説がある。
祭神は水速女命で,相殿に武甕槌神を祭る。
天喜年間(1053-1057),源義家が奥州に向かうさい,泥障(あおり)を奉納した由緒により「あおり大明神」とも呼ばれている。
明治五年(1872)に郷社に列し,同六年村社に列せられた。
大正十一年(1922)に上越線が開通して奥の院が分断され,魚野川と信濃川を眼下に見る趣が失われた。さらに鉄道の複線化によって社地を現在地に移転した。
長岡市東川口の川合神社社殿長岡市東川口の川合神社拝殿額
長岡市東川口の川合神社本殿
本殿は神明造である。

長岡市東川口の川合神社境内

(新潟県長岡市東川口)
2011.7.2


旧川口町神社