新潟県神社探訪

香取神社(柏崎市椎谷〈しいや〉)

柏崎市椎谷の香取神社参道入り口
香取神社は,柏崎刈羽原子力発電所(東京電力)の北8キロメートル,観音岬と呼ばれる高台に鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「越後國刈羽郡椎谷町字八方口 無格社・香取神社」とある。
参道の始点には「観世音」の石塔があり,その先に仁王門がある。椎谷観音(華蔵院〈けぞういん〉)と参道を共にしているのである。
元禄十一年(1698),堀直宥が下総国から転封となったさい,領地の香取神宮(千葉県香取市)から勧請したのが当社の起源である。
祭神は経津主命である。
大正十四年(1925)に村社格を得た。
柏崎市椎谷の香取神社参道途中の石鳥居
参道の中間にある石鳥居は,享和二年(1802)に椎谷栄寿丸の船主が寄進したもので,柏崎市の文化財に指定されている。
柏崎市椎谷の香取神社拝殿
急坂の参道が終わると平坦地になり,正面に社殿が見える。すぐ右手に観音堂が建っている。
柏崎市椎谷の香取神社拝殿額柏崎市椎谷の香取神社拝殿木鼻柏崎市椎谷の香取神社拝殿木鼻
社殿は天保十一年(1840)の再建である。

柏崎市椎谷の香取神社境内の十二社
「明細帳」は境内社として神明社(天照大神)と八坂神社(素盞嗚尊)の二社を記録するが,確認できない。写真の祠には「十二社」の額が掛かっている。
柏崎市椎谷の香取神社参道狛犬柏崎市椎谷の香取神社参道狛犬柏崎市椎谷の香取神社参道狛犬

柏崎市椎谷の香取神社からの眺望
境内から椎谷の集落を眺める。その先には東京電力の柏崎刈羽原子力発電所が見える。

(新潟県柏崎市椎谷)
2011.6.7


柏崎市(荒浜,中通)神社