新潟県神社探訪

西奈彌羽黒神社旧本殿(神明宮)(村上市羽黒町〈はぐろまち〉)

西奈彌羽黒神社境内の神明宮
西奈彌羽黒神社の境内に神明宮(祭神は天照皇大御神)が祭られている。
この神明宮の社殿は,西奈彌羽黒神社の旧本殿である。
元禄三年(1690)に村上藩第二代藩主の榊原勝乗(別名,政邦,政辰)が羽黒三社大権現の社殿として造営寄進した貴重な文化財である。
西奈彌羽黒神社境内の神明宮西奈彌羽黒神社境内の神明宮
明治十二年(1879)に羽黒神社社殿が新築されたため,従前の羽黒神社本殿が境内の神明宮の社殿に転用されたのである。
桃山時代の様式を伝える壮麗な建造物で,昭和四十四年(1969)に新潟県の文化財に指定され,その後,解体復元作業がおこなわれ,昭和四十六年(1971)に改修が終わった。
改修にあたっては,ほとんど旧来の部材が使われた。

西奈彌羽黒神社境内の神明宮西奈彌羽黒神社境内の松尾神社
神明宮のほかに「明細帳」が記録する境内社は,八幡神社(誉田別尊),春日神社(天児屋根命),稲荷神社(倉稲魂命),愛染神社(鈿女命)である。

(新潟県村上市羽黒町)
2010.7.10


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