日吉神社は,旧三島町の逆谷地区に鎮座する。旧三島町から旧和島村に抜ける山道の途中である。
「神社明細帳」に「三島郡逆谷村字西河内 無格社・日吉神社」とある。
参道脇に建てられた由緒記(参道脇)によると,延暦三年(784)に比叡山の地主神の山王権現を勧請したのが発祥である。
祭神は大山咋命で,逆谷の産土神である。
弘化二年(1845)に「逆烈磯前神社」と改称し,明治七年(1674)に現社号に改称したという。
明治四十二年(1909)に村内の八坂神社(須佐男尊)を合併した。さらに昭和三十年には八王子社が境内に遷された。
鳥居の先の石段の両脇に石狛犬(年代不明)と由緒記の碑がある。
明治二十五年(1892)に再建された社殿はやや老朽しているものの,木鼻の彫刻などはよく残っている。
拝殿前の狛犬は,台座に大正二年(あるいは五年)の刻銘がある。吽像は右前足が不自然である。
当社には,直江兼続が寄進した天神像が神宝として保存されている。
毎年,受験生を集めて合格祈願祭がおこなわれている。
(新潟県長岡市逆谷)
2009.11.28