小国実頼(おぐにさねより,1562-1622,後に改姓して大国実頼)の居城として知られる天神山城の旧跡は,岩室温泉の西の天神山にある。
ここはもともと小国氏の居城であったが,上杉謙信没後に起きた後継争い(御館の乱)に勝利した上杉影勝は,直江兼続(1560-1620,景勝の側近で与板城を本拠地とした)の弟の樋口与七を小国氏の養子にして家督を継がせた。
山頂から西蒲原平野が一望できる。
本丸の少し下には山城の貴重な水源だったと思われる瓢簞池や物見台の跡もある。
天神山までの登山路はいくつかあるが,岩室温泉に鎮座する岩室神社から松ケ岳城址を経由する道が楽しい。
(新潟県新潟市西蒲区岩室温泉)
2009.5.9