にいがた百景2

乙宝寺(胎内市乙〈きのと〉)

乙宝寺参道
乙宝寺(おっぽうじ,真言宗智山派)は,旧中条町の乙地区に建つ新潟県内有数の古刹である。
天平八年(736)に聖武天皇の勅命により行基菩薩らが開いたと伝える。
慶長の初めに天台宗から転宗したという。近世は村上藩主の崇敬が篤かった。

乙宝寺弁天堂
石橋を渡ると蓮池があり茅葺きの弁天堂が建っている。
江戸時代初期の建造で,新潟県の有形文化財に指定されている。二十年に一度,伝統技法によって屋根を葺き直す。
乙宝寺仁王門乙宝寺仁王像(吽像)乙宝寺仁王像(阿像)
仁王門は,延享十二年(1745)の改修で,当寺創建時の金堂の古材が使用されたと伝えられる。
乙宝寺大日堂
大日堂には国宝の大日如来坐像,木造阿弥陀如来坐像,木造薬師如来坐像があったが,昭和十二年(1937)に火災で失われた。
参道の右側に建つ三重塔(国指定重要文化財)が有名である。→乙宝寺三重の塔

(新潟県胎内市乙)
2008.10.18


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