新潟県神社探訪

河内神社(村上市小揚〈こあげ〉)

朝日村小揚の河内神社鳥居朝日村小揚の河内神社社号標
河内神社は,旧岩船郡朝日村の小揚地区に鎮座する。三面川の支流・小揚川の左岸,JR(羽越本線)村上駅の東方8キロメートルに位置する。
参道は住宅地の間で,この日は社殿の改築工事中のため工事関係の車両が停まっていた。
「神社明細帳」(明治十六年)に「岩船郡小揚村字日打坂火打坂 無格社・河内神社」とある。
創立時期は不明である。このあたりに多い雲上佐市郎を祭神とする神社である。
創立についてつぎのような伝承がある。
「応保(1161-1163)のころ,後白河天皇の第三皇子の佐市郎公が当地に下向したが,本城若狭介に弑された。石黒上総介が本城を討伐し,猿沢村の福立山城に止まった。安元二年(1176),上総介が岩船郡に河内神社15社を勧請した。当社はそのひとつである」と。
明治四十年(1907),字高窓の玖𤥴神社(大己貴命と少彦名命)と字澤口の大山祇神社(大山祇命)を合併した。
玖𤥴神社は承久三年(1221)に,大山祇神社は天正年間(1573-1591)に,それぞれ勧請されたともいう。
朝日村小揚の河内神社社殿
社殿までは少し石段を登る。
小揚の河内神社拝殿向拝小揚の河内神社拝殿向拝小揚の河内神社拝殿向拝
向拝部分の彫刻。

(新潟県村上市小揚582)
2008.7.5


旧朝日村南部神社