醫王神社(いおうじんじゃ)は,旧栃尾市の松尾地区に鎮座する。
「神社明細帳」に「古志郡松尾村字倉下 醫王神社」とある。
松尾地区の一部の産土神で,少彦名命を祭神とする。
少彦名命は医薬の神であり,当社を鎮守とする地区ではお産で死んだ人がいないと言い伝えられている。
文政七年(1824)八月に再建された。
かつて「醫王権現」と称したが,弘化二年(1845)に「醫王明神」と改称し,さらに明治以後に現社号に改めた。
拝殿は板で保護されているが古そうである。
鳥居の額束には「醫王神社」とあり,拝殿の額には「醫王山」とある。
狛犬の台座の文字はやや摩滅しているが「明治二十四年」のようにも読める。
湧き水には鉄分が含まれているのか,水盤は赤錆で覆われている。
(新潟県長岡市松尾975)
2008.6.7