新潟県神社探訪

諏訪社神明社合殿(聖籠町亀塚〈かめづか〉)

聖籠町亀塚の諏訪社神明社合殿
現在の正式名称は諏訪社神明社合殿(すわしゃしんめいしゃあいどの)である。「神社明細帳」(明治十六年)には「北蒲原郡龜塚濱村字水汲塚 無格社 神明社諏訪社合殿」とある。
聖籠町の亀塚地区に鎮座する。
かつてはここから南西3キロほどの亀塚浜地区に鎮座したが,火力発電所の建設等により集落が集団移転し,それとともに昭和五十四年(1979)に遷座したのである。(同じく亀塚浜から遷された市川神社が隣接する。)
祭神は天照皇大御神(神明社)と建御名方命(諏訪社)である。神明社は,享保四年(1719)に焼失して諏訪神社と合併したものと伝える。諏訪社の由緒は不詳である。
しめ縄は,北蒲原地区特有の「めがね型」であるが,当社のものは太さが際立つ(後述)。
聖籠町亀塚の諏訪神明社拝殿聖籠町亀塚の諏訪神明社拝殿額
亀塚の諏訪神明社拝殿装飾亀塚の諏訪神明社拝殿装飾亀塚の諏訪神明社拝殿装飾
拝殿には手の込んだ装飾が見られる。向拝に葡萄をモチーフにした珍しい装飾がある。

亀塚の諏訪神明社本殿亀塚の諏訪神明社本殿装飾
本殿の周囲にも丁寧な彫刻が施されている。

亀塚練馬のしめ縄

亀塚練馬のしめ縄
異様に太いしめ縄が当社の特徴である。亀塚浜に伝わる「亀塚練馬」という伝統行事にかかわるものである。
一月二十六日の行事で(現在は二十六日の前の日曜日におこなわれる),この日は村中から藁を供出し,厄歳の者と十九歳の若者(現在は高校二年生)が共同でしめ縄を造り,村内を練り歩いた後,諏訪神社に奉納するという。

(新潟県北蒲原郡聖籠町亀塚1番地2)
2008.4.5


聖籠町神社