新潟県神社探訪

加茂神社(佐渡市栗野江〈くりのえ〉)

佐渡市栗野江の加茂神社参道
加茂神社は,旧畑野町の栗野江に,南向きに鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「佐渡國雜太郡栗野江村字加茂 郷社・賀茂神社」とある。
祭神は別雷命(わけいかづち)で,京都市北区の賀茂別雷神社(上賀茂神社)と同じである。また合殿で健御名方命を祀る。
現在は,もと境内社として祀られていた北野社の祭神の菅原道真朝臣も合祀している。
永暦元年(1160)に山城国の上賀茂神社から勧請して西畑という場所に祭ったのが起源で,永徳元年(1381)に現在地に社殿を造営して遷座したとされる。
(天仁二年(1109),配流となった源義綱が社殿を建てたとする伝承があるが,疑わしい。)
天明四年(1784)「加茂大神宮」と称したが,明治三年(1870)に現社号に改めた。明治七年(1874),郷社に列せられた。
加茂神社拝殿
鳥居から40メートルほど参道を進むと拝殿が平入りで建っている。
左奥に境内社の金立社が見える。
加茂神社本殿加茂神社本殿装飾
拝殿の裏に20メートルほどの参道があり,その奥に本殿が建っている。
本殿はかなり大きく,拝殿とほとんど同規模である。細部に凝った装飾が見られる。
柱の木鼻には鶏の彫刻が施されているという。
本殿の裏にある金立神社の社殿も豪華である。(→金立神社

佐渡市栗野江の加茂神社狛犬(吽像)佐渡市栗野江の加茂神社狛犬(阿像)
鳥居横の狛犬は,出雲型(丹後型)である。

(新潟県佐渡市栗野江1568番地1)
2008.3.3, 2017.3.14


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