羽黒神社は,旧羽茂町の三瀬地区,大泊崎近くに鎮座する。
「神社明細帳」に「羽茂郡三瀬村字 瀧谷 瀧や 村社・羽黒神社」とある。
祭神は伊氐波神(イテハ,出羽神社の別称とされる)で,三瀬村のうち大泊地区の産土神である。
明治六年(1873)に村社に列せられた。
言い伝えによると,弘安年間(1278-1287)に羽前羽黒山から勧請したとされる。その時,船底が破損したがアワビが多数付着して浸水を免れて上陸したため,以後この地ではアワビを口にしないという。
明治四十年(1907),字川上の村社・羽黒神社(祭神は同じ)を合祀した。(三瀬には赤岩集落にも羽黒神社がある。)
拝殿のうらに石段があり,登った所に本殿が納められている。
拝殿を守る狛犬(明治四十年)は佐渡様式である。
(新潟県佐渡市羽茂三瀬〈大泊〉)
2008.3.2