春日若宮神社は,真野湾から相川方面に山を越える道の途中に鎮座する。
「神社明細帳」に「雜太郡澤根村字川内 村社・春日若宮神社」とある。沢根地区の一部の産土神である。
「明細帳」は天徳三年(959)の創立と伝え,「宝暦寺社帳」は慶長十六年(1611)の創立とする。
初め「八幡若宮」と称したが,明治元年に「春日若宮社」と改めた。
天兒屋根命と太玉命を祭神とする。この二柱は,岩戸に隠れた天照大神を呼び戻すさいに活躍した神である。
「明細帳」は境内社として稲荷神社(保食神)を記録している。初め金銀山の入り口に祀られていたが,相川の某氏の私邸に移転し,さらに明治十二年に現在地に遷されたという。この稲荷神社は今は見えない。本社に合祀したのか。
朱の鳥居の横に秋葉山の石塔がある。社殿までは石段を少し登る。
拝殿の額には「大山祇尊・正一位稲荷大明神・不動明王」とあり,主祭神にかかわる記載がない。
(新潟県佐渡市沢根字川内809番地)
2008.3.2