にいがた百景2

乳銀杏(五泉市切畑〈きりはた〉)

乳銀杏乳銀杏
磐越西線の猿和田駅の南東,切畑の観音堂の前に銀杏の古樹がある。
気根の形状から「乳銀杏(ちちいちょう)」と呼ばれるイチョウの雄木である。樹高は40メートル,幹の周囲は12メートルという。1958年に新潟県の天然記念物に指定された。
かつての木は江戸時代に焼失したが,枝をとって再生させたのが現在の乳銀杏だという。

乳銀杏前の石祠切畑の観音堂
伝承では,大同二年(807)に行基が枝を切って観音像を彫ってここに安置したという。これに関連づけて,樹齢を1200年とする説もあるようだが,イチョウの日本への渡来は鎌倉時代あるいは室町時代とされており,成り立たない。

(新潟県五泉市切畑)
2007.6.23


にいがた百景2