新潟県神社探訪

巣守神社(長岡市栃堀〈とちぼり〉)

栃堀の巣守神社
巣守神社(すもりじんじゃ)は,旧栃尾市の栃堀地区に鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「古志郡栃堀村字下岡 村社・巣守神社」とある。
栃堀の産土神であるが,創立年月と祭神は不詳。一説に天香具山命と苅矢姫命の二神を祭るという。
明治六年(1873)に村社に列せられた。
栃尾(および下田,入広瀬)の一帯には守門岳(1537m)を祭る神社(巣守神社,守門神社)が多い。これは他の地域ではほとんど見らないもので,守門岳信仰がこの一帯に限られた土着の信仰であることを示している。
祭祀の対象は本来は守門岳(「守門大明神」などと称される)なのであるが,「記紀」の神を祭神とすることで形式上,大和の神々の系譜に連なっている神社も多い。
市史によると村内の別の場所に鎮座した若宮神社と富士権現を合併しているとする。
栃堀の巣守神社拝殿巣守神社拝殿内部
拝殿内の額には「正一位守門大明神」と書かれている。

巣守神社狛犬

鳥居の脇に,栃尾紬の開発に功のあった植村貴渡を祭る貴渡神社がある。
石川雲蝶が彫刻を施した美しい社殿が有名である。

(新潟県長岡市栃堀)
2006.6.10


旧 栃尾市南部(東谷,荷頃,入東谷,西谷,中野俣,半蔵金)神社