新潟市神社探訪

若宮社(新潟市秋葉区小口〈こぐち〉)

小口の若宮社参道
若宮社(若宮廟)は,小口神明宮の鎮座する観音山公園の山頂に祭られている。
「若宮」とは,佐渡に流された順徳天皇の皇子,広臨親王(ひろみしんのう)である。
父を慕って佐渡に渡ろうとした皇子は,鎌倉勢に追われ,この小口の地に至ったが,ついに窮まって自害した(貞応二年〈1223〉),村民が遺体を観音山に埋葬してしばらく祭ったという。
寛喜元年(1229),親王が初め身を寄せていた能代に神廟を建て「若宮三社大権現」とした(→五泉市能代の若宮社)。
その後,ここ小口の埋葬地は所在不明となったが,元文年間(1736-1740)に偶然発見されたという。それが現在地である。
「観音山」の名は,広臨親王の守り本尊の観音菩薩を祀るために建てられた観音堂に由来する。

若宮社と石塔
若宮社
観音堂の脇の「若宮」と記された鳥居をくぐると,一直線の登りが御陵まで続く。

(新潟県新潟市秋葉区小口,JR新関駅から徒歩25分)
2006.4.22


新潟市秋葉区(旧 新津市〈満日,阿賀浦,新関地区〉)神社