新潟県神社探訪

長瀬神社(加茂市宮寄上〈みやよりかみ〉)

長瀬神社参道入り口
長瀬神社は,加茂駅から加茂川を10キロメートルほど遡った宮寄上地区に鎮座する。東隣には真言宗智山派の熊野本宮院嶽山寺がある(写真の左が嶽山寺への参道)。
「神社明細帳」(明治十六年)に「中蒲原郡宮寄上村字長瀬 延喜式内無格社・長瀬神社」とある。
天平勝宝八年(756)の創立とも伝える。
社域は切り立った断崖の上で,南北朝時代には新田氏の城塞であったと伝えられる。平安末期に破壊され,建保二年(1214),嶽山寺によって再興された。
阿弥陀仏を本地とし,「熊野権現」と称したが,明治の神仏分離政策のもとで現社号に改めた。『延喜式』所載の「長瀬神社」(蒲原郡十三座の一)の論社である。(加茂市上条の長瀬神社も「式内・長瀬神社」を自称している。)
現在の祭神は,伊弉諾尊,伊弉冉尊,事解男命,速玉男命である。
昭和七年(1932)村社に列せられた。
長瀬神社参道鳥居長瀬神社鳥居額束
拝殿までは苔むした急な石段を10分ほど登る。

長瀬神社拝殿長瀬神社拝殿向拝木鼻(右)長瀬神社拝殿内部
長瀬神社本殿
本殿は,拝殿の背後の一段高い所にある。

長瀬神社狛犬(吽像)長瀬神社狛犬(阿像)長瀬神社昇格記念碑
拝殿前に狛犬が置かれている。
「昇格記念碑」は,村長の小野周平氏が私費を投じて杉苗を寄附したことを顕彰するもので,昭和十五年(紀元二千六百年)に氏子一同によって建てられた(石工は徳高久松)。

(新潟県加茂市宮寄上1557)
2005.10.1, 2011.10.8


加茂市(須田,七谷)神社