新潟県神社探訪

石動神社(三条市吉野屋〈よしのや〉)

三条市吉野屋の石動神社参道入り口
石川雲蝶の代表作のひとつとして有名な石動神社(いするぎじんじゃ)は,三条市(旧南蒲原郡栄町)の吉野屋地区,権現山の山頂に鎮座する。社殿まで400段ほどの石段が延々と続く。
「神社明細帳」(明治十七年)に「南蒲原郡吉野屋村字権現山 村無格社・石動社」とある。
吉野屋の一部の産土神で,創立年月は不詳であるが,延暦三年(784)に能登の石動山から勧請したとも伝える。
もと山麓に祭られていたが,元禄十一年(1698)に現在地に遷座した。「吉野屋の権現様」として広く信仰された。
主祭神は伊須留岐比古命である。
明治四十年(1907),字家ノ山の諏訪社(健御名方命),同厳島社(市杵嶋比賣命),字桐ノ木沢の若宮社(大宇迦之神),同十二神社(大山祇命),字家ノ山の山王社(大山咋命),字松原の白山社(菊理比賣命),字前野の諏訪社(健御名方命),鴨ケ池村の諏訪社(健御名方命)を合併した。
大正九年(1920)に村社に列せられ「石動神社」と改称した。
石動神社拝殿石動神社本殿(覆屋)
本殿はどういうわけか,神明造りのようである。

社殿に施された彫刻は石川雲蝶による名品で,1986年,旧栄町の文化財に指定された。
石動神社彫刻

(新潟県三条市吉野屋)
2005.9.10


旧 栄町(南部)神社