新潟県神社探訪

白山神社(村上市早稲田〈わせだ〉)

村上市早稲田の白山神社
白山神社は,JR村上駅の北東12キロメートル旧朝日村の早稲田地区,国道(7号)の北側に鎮座する。
「神社明細帳」に「岩船郡早稲田村字クネノ内 村社・白山神社」とある。
弘仁十四年(823)に加賀白山神社(白山比咩神社)から分霊して創立したとされる古社で,菊理姫命を祭神とする。
明治十五年(1882)に村社に列せられた。
元の社地は国道の南東側であった。
神社明細帳によると,かつて早稲田地区には,字屋敷添道下にも白山神社(祭神は菊理姫命)があり,やはり弘仁十四年の創立と伝えられている。
明治三十九年(1906)に両社を合併して現在地(字屋敷添道上)に遷したのが現在の白山神社である。
明治四十年(1907)には字榀木(?)の山神社(大山祇命)を合併し,さらに大正九年(1920)に字屋敷添道上の神明社(天照皇大神)を合併した。
白山神社拝殿側面拝殿内の額(神明宮・須佐男神社)
拝殿内に「神明宮・須佐男両神社」の額が保存されている。白山神社に合祀された神社の遺品であろう。
当地区の夏の祭りは「天王様」であり,合併された須佐男命神社の信仰が祭礼として保存されている(ただし「神社明細帳」に須佐男神社や八坂神社は見えない。明治以前の合併であろうか)。
拝殿内に「村社白山神社遷宮式」の寄附の記録(明治四十年)がある。

早稲田白山神社本殿本殿
拝殿,本殿ともかなり大きい。
早稲田白山神社境内早稲田の白山神社境内の巨木

(新潟県村上市早稲田1329の子)
2005.7.18, 2010.7.4


旧朝日村北部神社