新潟県神社探訪

神明社(加茂市下条〈げじょう〉)

加茂市下条の神明社社頭
下条の神明社は,JR 加茂駅の南西1キロメートルに鎮座する。
丘の上まで朱の鳥居が続いており,一見すると稲荷社のようである。
「神社明細帳」に「南蒲原郡下條村字興野向 無格社 神明社」とある。
「明細帳」によると,元は大日如来を安置する下條の西組の鎮守であったが,明治三年(1870)に神明大神を勧請した。
祭神は天照皇大神で,合殿で稲倉魂命を祀っている。
神明社社殿神明社
参道を上ると社殿が建っている。
拝殿に架かる額には金箔が施され,「雷神社・神明社・稲荷社」と記されている。
「雷神社」については「明細帳」に言及がなく,詳細不明。
稲荷神社拝殿内部稲荷神社拝殿内部
狛犬が護る本殿には鏡が置かれている。

稲荷神社拝殿
本殿に至る石段の下に小さな社殿がある。
千鳥破風を伴う流造りの見事なものである。その覆屋に「雷神社・神明社・稲荷社」と,本社と同趣旨の額があり,さらに「淡島社」ほかの額数点掛かっている。しかし文字が薄れ,判読できない。
「明細帳」は「境内神社貳社」として稲荷社(倉稲魂命)と淡嶋社(少彦名命)を記録している。現状の境内社との関係は不明。

(新潟県加茂市下条戊620番地1)
2005.6.12


加茂市(下条,加茂町)神社