「巻神社」とも呼ばれる槇神明宮は,JR(越後線)巻駅の西500メートルに東向きに鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「西蒲原郡巻村字新町通三番町 村社 槇神明宮」とある。
「明細帳」は境内社を二社記録している。一社は倉稲魂命を祭る稲荷神社で,合殿で那須稲荷神社(倉稲魂命)を祭るという。いまひとつは琴平神社で,金山彦命を祭神とする。
火災によって資料が失われているため創立期は不明だが,寛永十年(1633)に本殿改築,貞享元年(1684)に社殿改築の記録が残るという。
天文年間(1532-1554)には,上杉謙信の崇敬篤く,寄進を受けた。
元和四年(1618)に牧野公が長岡に入封して以来,代々城主の参詣があったという。
拝殿の額には「巻神社」とある。現在の社殿は安政二年(1855)に建造されたものである。神紋は桐。
(新潟県新潟市西蒲区巻甲2225)
2005.5.15