日枝神社は，旧京ケ瀬村役場の西2キロメートル，阿賀野川の右岸に鎮座する。
古くは諏訪神社だったようで，「神社明細帳」（明治十六年）に「下黒瀬村字居浦 無格社・諏訪神社」とある。下黒瀬の産土神で，祭神は健御名方命である。
「明細帳」の欄外の附記には「四十年四月二十二日 八幡社須賀社ヲ日枝神社ヘ合併ノ件許可」と，当社を「日枝神社」とする。
字居浦の八幡社（誉田別尊），字上ツ原の須賀社（須佐男尊）それぞれの「明細帳」にも「日枝神社ヘ合併」とある。
明治四十年四月以前に諏訪神社が日枝神社に変わったと推測されるが，それにかかわる記述が「明細帳」には見当たらない。
現在，拝殿には「諏訪宮」の額が掛かっているが，社号変更以前のものであろうか。「日枝神社」の額などは確認できない。
