新潟県神社探訪

熊野若宮神社(胎内市東本町〈ひがしほんちょう〉)

胎内市の熊野若宮神社
熊野若宮神社は,JR(羽越本線)中条駅の北東500メートルに鎮座する。
「神社明細帳」(明治十六年)に「北蒲原郡中條町字坊中 村社・熊埜若宮」とある。
初め「若一王子」と称し,旧中条町と周辺十一ヶ村の産土神であった。500メートルほど川下の字石真河原(現在の西本町)に鎮座したが,元禄元年(1797)に現在地に遷座した。
寛政九年(1797),京都吉田家から「石井神社」の社号を受けた。明治五年(1872),村社に列せられ「熊埜若宮」と改称した。 祭神は饒速日命,事解男命,速玉男命である。
境内に鎮座した石動神社金刀比羅神社稲荷神社合殿(伊弉諾尊,伊弉冉尊,天目一箇命,神功皇后,武内宿禰,大物主命,倉稲魂命)を明治四十四年(1911)に合併した。
昭和十六年(1941)に現社号に改めた。
現在,規模の大きな例祭がおこなわれている。
熊野若宮神社拝殿熊野若宮神社狛犬
拝殿前に狛犬が一対ある(台座の銘は「昭和八年」)。

熊野若宮神社拝殿内部熊野若宮神社本殿
拝殿と本殿は弊殿によってつながっており,いずれも規模が大きい。残された棟札に「寛政元年」(1789)の記載があり,建立の時期もそのころだと考えられる。
本殿内に安置されている宮殿は,元禄三年(1690)の作で,県の文化財(1977年3月31日指定)である。

熊野若宮神社境内社熊野若宮神社境内
境内の南西隅に神明宮(天照皇大御神)が鎮座するほか,拝殿の東側には「伊夜日子大明神」「木匠祖神」などの石塔や小祠が集められている。

(新潟県胎内市東本町1-4,JR中条駅から徒歩8分 )
2004.8.21


胎内市(旧 中条町〈本条,中条,柴橋地区〉)神社