大神宮は,内野四ツ角の西,三日月橋のたもとに鎮座する。鳥居の前に「内野大神宮」と刻された石標が建つ。
古くは,同じ「大神宮」を名乗る一番町の内野大神宮に対して「上の大神宮」(上社)と呼ばれたという。
「神社明細帳」(明治十六年)に「西蒲原郡内野村字奥手山 無格社 大神宮」とある。
祭神は天照皇大神と豊受大神である。
旧内野村の一部の産土神であるが,創建の年は不明。大正四年(1915)八月五日の内野大火で石鳥居以外すべて焼失し,社殿を再建した。
拝殿背後の本殿は神明造である。
拝殿脇の「檻」の中に古い狛犬が保存されている。これについて,次のような説明が付いていた。
「嘉永九年(1848),五十嵐浜沖で加賀の商船が暴風に遭遇し,海上に現れた老翁に導かれて助かった。老翁を探し求めたところ,この神社に至った。この神社の加護で助かったことに感謝し,安政六年(1859)に狛犬を献上した。」
(新潟市西区内野町489-1,JR内野駅より徒歩3分)
2003.9.24, 2004.1.4, 2006.11.25, 2014.10.25