妙高山の麓に鎮座する関山神社は,國常立尊,伊弉冉尊,素盞嗚尊の三柱を祭神とするが,神仏習合の時期には國常立尊の本地仏としてこの菩薩像が祀られていた。
六世紀後半の作で,朝鮮(百済?)で造られたと推定されている。朝鮮とのかかわりからすると國常立尊ではなく素盞嗚尊ではないかとも思われるが,詳細は不明。
高さ20.3cmの精巧な造りであるが,一部に火災によると思われる損傷があり鍍金も落ちている。当社は,天正十年(1582)に森長可(織田信長の配下)の焼き討ちにあったが,この時に損傷したと伝えられている。
2003年3月2日,拝殿で一般公開された。
(新潟県妙高市関山)
2003.3.2