新潟県神社探訪

奴奈川神社(糸魚川市一の宮〈いちのみや〉)

奴奈川神社遠景
奴奈川神社(ぬなかわじんじゃ)は,天津神社の境内に祭られている。
元禄三年(1690)の縁起によると,もと「柳田権現」と称し,祭神は十一面観世音であった。
初め別の場所にあり,何度か遷座したと伝える。現在は天津神社の本殿の隣に鎮座する。
当社は「延喜式」所載の「奴奈川神社」(頸城郡十三座の一)の候補である。「奴奈川神社」には論社がいくつかある。能生の白山神社田伏の奴奈川神社も「式内・奴奈川神社」の論社である。この地域には奴奈川姫を祀る神社が多い。
奴奈川神社奴奈川神社本殿向拝部分細部
社殿は寛政十年(1798)の改築である。
中に納められている奴奈川姫神像は檜の一木造りで,平安後期の作風を伝えているとされる(県文化財)。

奴奈川神社狛犬
社殿前に古風な狛犬(文政八年〈1825〉)が置かれている。

祭神

奴奈川神社の祭神については諸説がある。

現在は,奴奈川姫命と八千矛命を祭神とする。

(新潟県糸魚川市一の宮,糸魚川駅から徒歩15分)
2004.3.1, 2011.7.16


新潟県神社探訪