諸国神社めぐり

道神社(氷見市中田〈なかた〉)

氷見市中田の道神社社頭
道神社は,氷見市の北東部,石川県境まで約5キロメートルの中田地区に鎮座する。海辺(灘浦海岸)までは500メートルほどである。
『延喜式』(神名帳)所載の「道神社」(越中国射水郡十三座の一)の候補である。猿田彦神を祭神とする。
氷見市中田の道神社鳥居
やや上り坂の参道を進むと石鳥居があり,その向こうに拝殿が建っている。
氷見市中田の道神社拝殿氷見市中田の道神社拝殿細部
拝殿は,かつて石動山にあった「開山堂」を移築したものである。
かつて石動山は修験道の拠点として多くの院坊が並び,「天平寺」と総称されて繁栄を極めた。しかし明治政府の宗教政策によって寺領が没収され,急速に衰微した。多くの仏堂が売却され,開山堂を中田村が買い取って道神社の拝殿としたのである。
開山堂は享和元年(1801)の建築で,平成十二年・十三年に修理がおこなわれた。平成五年に富山県の文化財に指定された。
氷見市中田の道神社幣殿本殿氷見市中田の道神社本殿
拝殿から離れて本殿が建っている。彩色された狛犬(木造?)が左右を護っている。

氷見市中田の道神社狛犬(吽)氷見市中田の道神社狛犬(阿)
狛犬の年号は大正三年(1914)である。
氷見市中田の道神社境内
境内には神馬像もある。

(富山県氷見市中田)
2014.9.5


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